Geoff McFetridge - The artist who designed the title of The Virgin Suicides
本や雑誌の整理をしていると、片付けながらついつい見入ってしまって、
私の持っている1000部限定発行のARKITIP12号。
代官山の駅の線路沿いのビルの地下にショップがあった頃のHeaven27で購入。
付録にTシャツにイラストを転写できるアイロン転写紙と缶バッジがついていました。
アイロン転写紙が雑誌の付録になっているのは、Beastie Boys監修の
Grand Royal Magazineでもありましたが、一度も使ったことがありません。
(Grand Royal Magazineについては以前に記事に書いてます→コチラより)
relax51号はGeoff McFetridgeが表紙で、アートを紹介する連載ページで
掲載されていました。ステッカーの付録付き。
ステッカーと一緒に写っているバンダナはrelaxの定期購読の申し込みをした時に
もらった特典のプレゼントです。(このバンダナに釣られて申し込みをしました)
映画に関わることになった経緯など含め説明やインタビューが掲載されていたので、
簡単に抜粋して箇条書きにして、以下にまとめてみます。
・24歳にしてGrand Royal Magazineのアートディレクターに抜擢された。
Champion Graphicsを設立し、BurtonやStussyなどの
デザインを手がける。
・『The Virgin Suicides』の落書き文字のようなタイトルデザインについて
「あの映画はティーンエイジャーの夢世界って感じがしたし、僕が思春期に体験したようなものと同じような印象を持ったんだ。だから、女の子のシークレットワールドみたいなのを表現できればと考え、そこからノートブックの落書きを思いついてね。ティーンエイジャーの女の子って、いつも決まって同じような落書きをするんだ。雪とかユニコーンとか花とか。それをいろいろスケッチに描いてみて、そのまま使ったのさ。
・Sofia Coppolaとはどうやって知り合ったのか?
「Spike Jonzeを通してだね。彼女ちょうど映画を撮り終えて、まったくお金使い果たした状態だったんだ。“予算ゼロなんだけど、タイトルのところをやってもらえない?”って。もちろん、喜んで引き受けたけどね」
・“これだったらオレにもできるかも”と思わせてくれるんだ、という話に対して
「自分にもできるかもしれないって感じがいいんだ。(日本でヒットしていたカラオケののように)みんなに親しみがもてるようなものということを意識的に考えているんだ。“多分、自分にもできるかも”って思った後に“でももう商品であるわけだからそれを買えばいいのね”って。
ティーンエイジャーの女の子が書くイラストについての話しは納得です。
たしかにTavi GevinsonのやっているオンラインマガジンRookie
を見ていると、そういうイラストが多く掲載されているなぁと思います。
映画の中のあの5人の姉妹たちが本当に書いたかのようにマッチしていて、
とても男の人が書いたものとは思えないようなガーリーな可愛いらしさがあります。
『The Virgin Suicides』のタイトルデザインを手がけた後に、
Sofia Coppolaが服のデザインをしていた頃のMilk fedで
イラストやロゴのデザインもしていました。
今でも持っているトートバッグとTシャツ、店頭で配布していたバッジ。
さすがに今は外向けには使えないけど、捨てられずに持っています。
この頃のMilk fedが大好きでした。
毎シーズンごとに発行される可愛いカタログを楽しみにしていました。
今はどうなのかわかりませんが、当時は店頭配布ではすぐになくなってしまうので、
確実に手に入れるためにカタログ請求で会社にわざわざ切手を同封して
送って申し込みをして、自宅まで郵送してもらっていました。
面倒なシステムでしたが、人気があったので、売り手市場だったのかもしれません。
カタログが届くと、そのシーズンのもので、何を買おうかと考えたりして、
何度もページをめくっては悩んだりしていました。入荷日もチェックしたりして。
x-girlと共に当時のカタログは今でも大切に保管しています。
とても思い入れのあるブランドだったので、またそのふたつのブランドについては、
いつか記事に書きたいと思います。
当初はノーギャラで仕事を引き受けるなどしていたGeoff McFetridgeですが、
すっかり人気のアーティストになり、2001年にパルコギャラリーで作品展も
行われました。もちろん私も観に行きました。
イラストを使った壁紙の販売もされていて、いいなぁと思ったのを覚えています。
それからアニメーションは会場で初めてみて、とても印象に残りました。
以下は動画が続きますが、どれも短いので、ぜひ観てみてください。
可愛いけど、ちょっと毒ありです。
Bears
Burton Snowboards-Snowmonkeys
パルコギャラリーでの展示に似ている展示会の動画を見つけました。
雑誌relaxのrelax libraryという新書サイズのシリーズ本が出ていて、
この展覧会のパンフレット的なタイミングで009号でGeoff McFetridgeの
本も出たので購入しました。
(このシリーズの本はかなり割高でしたが、コレクションしたくなるようなものでした)
“ライン(描線)の心理学、あるいは、なぜグラフィックスは死んだのか”
という小難しい文章を冒頭部分にMike Millsが寄せています。
Mark Gonzalesもですが、なんとなく女の子の持つガーリーな感覚を
どこかに感じるような可愛い作品だけど、男の人が書いているというのが、
いいなぁと思います。
Beastie BoysのMCAの訃報、Twitterでも悲しむ声が多くが流れてきました。
たまたまこの記事を書いている時で、Beastie Boysにも繋がることだったので、
とても驚きました。昨年に新作がリリースされて盛り上がっていたし、
亡くなってしまうなんて信じられないという感じです。
Beastie Boysは自身のバンドのみならず、幅広い活動で90年代カルチャー
のムーブメントを作った中心人物達だったと思います。
それだけにひとつの時代の終わりというような感覚でショックが大きいです。
MCAの死はBeastie Boysの解散ということを意味しているのでしょうか。
いくつになってもBoysのままでいる彼らが本当に大好きでした。
ご冥福をお祈りします。
No.5 (金曜日, 12 10月 2012 15:58)
はじめまして。
milk fedの記事で検索中にこちらに辿り着きました。
面白くて他の記事も一気に読みました。
milkfed、当時こそあまり背景は知らずにファンだったものの手に入れることができず、ソフィア・コッポラが退いた後となってはとても残念な気持ちです。
ぜひ、milkfed、x-girlの記事書いてくださることを熱望してます!
zksleepkz (日曜日, 14 10月 2012 14:52)
No.5さま
コメントありがとうございます!
milk fedのことで、私のブログを見つけてくださり、
とても嬉しいです。
そして他の記事も一気に読んでいただいたのですか!?
がんばって書いていてよかったです。
90年代のmilkfedとx-girlについて、思い入れが強かっただけに、
いろいろと調べたり、思い出したり、引っぱり出したりしながらになりそうなので、
少し時間がかかりそうですが、見て読んで楽しめるような記事を書きたいと思ってます!
普段の更新自体ものんびりなので、気長にお待ちいただければと思います。
とても嬉しいコメントをいただけて、励みなりました。
本当にありがとうございます。
No.5 (月曜日, 15 10月 2012 13:55)
zenkoさま、大丈夫です。気長に待ちます♪
こちらのblogを読んで、私もこういうふうなページが持てたらなぁと思いました。
今のところ作っていません^^
昔のmilkfedのように、誰かの心に残るようなブランドっていいですよね。久々にお店をのぞいてみようかなと思いました。
x-girlもシンプルな黒のワンピースを随分長く着てました。今はどういうのを作ってるんだろう。
気になりますね。
これからも記事楽しみしています。
zksleepkz (火曜日, 16 10月 2012 11:48)
No.5さま
ご自分でページを持たれたら、ぜひまたここに書き込んで教えてくださいね☆
実は私も海外のファッションブログを見るのが好きで、見ているうちに、自分も何かやってみたくなって、このブログを始めたのです。
私のブログが何かを始めるきっかけになったら、すごく嬉しいです!
milkfedとx-girl、私も数年前にお店に行ったきりで、ずっと行っていません。ロゴと名前とお店の雰囲気は残しつつも、現在は日本の会社で独自のものを作っている印象で、ちょっとさみしい気持ちになってしまいます…。
The Likeのことで書きかけのまま更新してなかったので、コメントをいただき、そろそろまた続きを書かなくてはと思いました。ありがとうございます!